さいのめ

観た映画の感想などなど。

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レビュー:シンドラーのリスト  [edit]

 つい一昨日のこと、とあるニュースサイトで「AKIRAの実写化がとん挫したらしい」との記事が。→こちら
 …って、先週紹介したばっかりなのにw まぁ、下手なリメイクしてファンの反感買うよりは良かったと思うよ、うん。
 
 さて、気を取り直して次の紹介に移るとしましょうか。
 
『シンドラーのリスト』
 スティーブン・スピルバーグ監督 1993年

シンドラーのリスト スペシャルエディション [DVD]
 ナチの党員である実業家シンドラーは、ドイツの占領下にあったポーランドの都市クラクフを訪れ、軍用ほうろうの製造事業を始める。彼は、当時迫害の下にあったユダヤ人たちを安い労働力として雇い、事業を大成功させる。
 次第に彼は自身の事業の成功よりも、ユダヤ人の救済を願うようになっていく。ユダヤ人居住区が解体され、ユダヤ人たちが強制収容所に入れられた後も、シンドラーはユダヤ人救済のために暗躍する…。

 
 とても感動しました。決して完璧な英雄などではなく、時に利己的であり、人としての弱さも見せる主人公シンドラー。あくまで一人の人間として描かれたシンドラーに、私はリアルな人間臭さを感じ、深く共感することができました。
 
 ただ、手放しで絶賛できないのも事実です。
 最初はあくまでただ金儲けのため、「安い労働力」としてユダヤ人を見ていたシンドラー。ところが最後、シンドラーは私財を投げうってまで母国ドイツに反抗し、ユダヤ人を守りぬきます。一人の人間にこれだけの心境の変化が起きるには、どこかで相当な葛藤が、あるいはそんな葛藤をはるかに凌駕するような衝撃的な出来事がなければ不自然です。
 目を覆いたくなるような虐殺の光景が、彼の心を動かしたのでしょうか? それとも、シュターンをはじめとした多くのユダヤ人と共に仕事をしていくうちに情が移った?
 彼にユダヤ人救済を決心させる一つのきっかけとして、"赤い服の少女"がいました。ところが、シンドラーにとって"彼女"が特別である理由が、作中では明示どころか暗示すらされていません。これでは説得力に欠けます。だったら誰でもよかったのか、と。
 この映画では、主人公をはじめ、登場人物の心理状態の変化する過程がほとんど描写されません。だから、どうしても唐突な印象を受けてしまう。人間にスポットライトを当てて描くドラマの場合、この部分こそがドラマの肝だと私は思うのですが…。その点で、非常に残念に感じました。
 
 長々と批判めいたことを書いてしまいましたが、これも作品の出来の良さゆえ。他の部分がいいから、どうしても欠点が目立って、気になっちゃうんです。
 最後、シンドラーがユダヤ人に見送られるシーンは、涙なくして観ることはできません。一度は観ておくべき映画だと思います。
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レビュー:スラムドッグ$ミリオネア  [edit]

 はしご2本目ー。
 
『スラムドッグ$ミリオネア』
 ダニー・ボイル監督 2009年

スラムドッグ$ミリオネア (ダニー・ボイル監督) [DVD]
 ジャマールはスラム街出身の青年。人気番組「クイズ・ミリオネア」に出場したジャマールは次々と正解を重ねていくが、無学であるはずの青年が答えられるのはおかしいと、詐欺の容疑で逮捕されてしまう。
 警察の取り調べの中で、ジャマールはこれまで歩んできた彼の人生について語り始める。

  
 ジャマールが語るエピソードは、思わず目を覆いたくなるようなものばかり。
 ジャマールの兄サリームは、自分が生きるためなら弟も出し抜く利己的な人間として描かれているのですが、これだけの人生ではそうなってしまうのも仕方のないことだと思います。
 そんな壮絶な日々の中でジャマールを支えてきたのは、ヒロイン・ラティカの存在と、彼女に対する一途な想い。
 クイズの内容が彼の持つエピソードに関連したものばかりだという偶然は、過酷すぎる人生を生き抜いてきた彼の強さと、そんな中でも決して失うことのなかった純粋さが引き起こした奇跡としか言いようがありません。
 そして最後に手に入る、クイズの賞金より何よりも、ジャマールが本当に欲しかったもの…。
 
 泣きこそはしませんでしたが、映画館で観た映画では久しぶりに感動できました。少し無理してでも見に行って、本当によかった!
 心洗われる、優しいエネルギーでいっぱいの映画です。超オススメ。

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